感想。
若者の自殺者が増えている、というニュースについて調べているとAmazonから勧められてしまったので、酔った勢いもあって購入してしまった。
別に死にたいとかは思っていない。かといって生きたいと強く願ってもいないような気もするけど。
ネタバレを含むかもしれません。
感想
色々な自殺方法が記載されていて、自殺が別に良いことだとも悪いことだとも書いていない。
Wikipediaにも書いてあるけど
「いざとなれば自殺してしまってもいいと思えば、苦しい日常も気楽に生きていける」と提唱した本。」(Wikipediaより引用)
確かになぁ、と思わさせられてしまった。
「いざとなれば〜」と思うことができれば辛いことの終わりを自分で決められる。「悩んだってしょうがない」と思えてそれによりクヨクヨだらだら悩むことをやめれたら、人生は豊かになるように思えた。そしてその方法は割とどれもリスキーで、いい方法なんてあまりないのだ。
まぁ読む前から田中の死生観(というほどのものではないが)は冒頭のとおりのスタンスではあったんだけど。それでも具体的な方法を読んでしまうと、やっぱり恐ろしいことだなぁとも思う。こんなこと考えなくていいくらい気楽に生きていきたい。
あと別に「死」に限ったことではなくて何でもかんでもそうだと思うんだけど、「知らない」から不安なわけであって、「(本で読んで)知っている」というだけでも人生に影響はあると思う。
百聞は一見にしかず、というけれど、一聞でも零聞よりは遥かにマシだし、全然違う。
読み終えてから「これ出版当初はどうだったの?」と思いWikipediaを見たんだけど、やはりそれなりに反応はあったようだ。
当時5歳だったので当時のことはわからないのだけど、「今この本が改めて世に放たれたらどうなるのか」が気になったりはする。
30年間改定されていないのもすごい。
Wikipediaによるとこの本のブーム時は自殺者数が減ったらしい。また、この本を読んだことが直接の理由で自殺をした人はいないとされているようである。コロナで自殺者数が増えている今こそ効果があるような気もするし、真に受けて逆に増えちゃう気もする。そもそも社会的にもう許されないのかもしれない。平成初期で賛否両論なら令和初期はもう大炎上のような気がする。だから改定されていないのかもしれない。
でもそもそも、この本が有害とされてしまうのであれば、インターネットそのものの方がよほど有害のような気がする。SNSで誹謗中傷する方がよほど有害だし、1ミリもプラスには働いていない。安倍元首相を銃撃した銃もインターネットで集めた情報を元に自作されたものだったと当時ニュースでみた気がする。この本を読めばポジティブになれるので、なんのメリットもないわけではないと思う。
お笑い芸人の方が水曜日のダウンタウンで言ってたけど(すみません、誰かは忘れてしまった)、「コンプライアンスとかのせいで面白いことをしたいだけなのにできなくなってる」的なことを仰っていたけど、それに近いものもあるのだろう。この本はタイトルが凄いのでぱっと見の言葉に引っ張られすぎるきらいはある。
あるいは、今はもっと楽に死んじゃう方法があるので迂闊に載せられない可能性だってある。
また、今は93年当時よりも娯楽が多い。貧乏しながらでもインターネットさえ使えればそれなりに色々な娯楽を楽しめる(もちろん先述の通りSNSで誹謗中傷とかLINEでいじめるとか新しい自殺原因もあるだろうけど)ので、贅沢しようと思わなければそれなりに楽しく生きていけるような気もする。学生時代に貧乏していて、図書館とか古本屋で一日本を読んで1日つぶせたりしていた(内容が頭に入っているかどうかは全くの別問題)ので今でも行けるような気がしている。blogもやっているのでその辺のアウトプットをしてもいいし。もちろん今は色々なローンを返していかないので一生懸命働かないといけないのではあるが。
まとめ
とはいえ、自分の子どもが生まれたら成人するか、社会人になるまでは見せないような気がする。分別がつくつかないというのもあるし、あるいは、「こんな本があった」と学校で言って回ってそれが思ってもみない誰かに思ってもみないような影響を与えることもあるかもしれない。この本にも書いてあるけど、誰かに迷惑をかけてはいけないのだ。いざとなれば自殺してもいいかもしれないけど、家族を含めて他の人に迷惑をかけてはいけない。
作者の方は今でも執筆活動はされているようなので、他の本も読んでみたいと思う。本は買って読んだ方がいいと思っているタイプではあるのだが、あまりに尖ったタイトルだったりもするので家に置いておくよりも図書館とかで読めた方がいいんだけど、片田舎の図書館には期待できない。やっぱりAmazonかなぁ。
それでは今夜もこの辺で。おやすみなさい‘。