コピーライティングの本を一度読んだのに、全くいいコピーが思いつかない。まぁ趣味だからいいか。
最近、というか、ここ一年半くらいずっとハマっている漫画の話。
ハコヅメ〜交番女子の逆襲〜
泰三子さんという、元女性警察官の方が描く、岡島県という架空の県を舞台にした、女性警察官の内情を描いた警察日常漫画だ。
講談社の「モーニング」にて連載されていて、他には「コミックDAYS」というスマホアプリでも読むことができる。最新話は喫茶店でコーヒーを飲むときに読んで、それ以外は空き時間を使ってスマホで読むようにしている。
ハコヅメの魅力
ざっくり導入部分を整理すると、安定を求めて公務員をめざし、警察官になった主人公は仕事に対して大義はなく、激務を強いられる中で「退職届」を出す直前まで追い込まれていた。で、そんな中、パワハラを働いたせいで交番に異動してきた美人先輩と一緒に交番業務に取り組む中で、仕事に取り組む意義を見つけて少しずつ成長していく主人公のストーリーを中心に描いた漫画。と言ったところだろうか。そんなハコヅメの魅力をお伝えしたい。
極力ネタバレせずに伝えているつもりです。
登場人物がいい
まずは登場人物がとても「人間らしい」ところが挙げられると思う。
出てくるキャラクターが非常に個性的で、全員キャラが立っている。実際の警察官の方は皆様正義感を前面に出して業務にあたられていることだと思うけど、ハコヅメに出てくるキャラはとても人間らしさに溢れている。「痛いから嫌だ」と言ってみたり、「イケメンが正義」と嘯いてみたり。登場人物自体はWikipediaにうまくまとめてあるのでみてみてほしい。きっと漫画を読んでみたくなること間違いなし。
テンポがいい
基本的には一話完結でテンポ良く物語は進んでいくし、キャラがボケたら同じコマでキレの良いツッコミが入ることが多い。ツッコミに使われている例えはとても秀逸で、作者の頭の良さを随所に感じることができる。
ボケとツッコミの応酬は起承転結どこの部分にもねじ込まれ、話によってはまさかの最終コマで行われることもある。最終ページを見た後に最初のページに戻って確認するようなこともあるし、リラックスしながらも注意しながら読むのも面白い。
警察官の裏側を見た気になれる
俺は警察官じゃないし、身内や知り合いにも警察官はいないから本当のことはわからないのだけど、作者の経験に基づく警察官の日常に関する描写がリアルで、別の仕事の裏側を見た気になれるのだ。
そんな作者は「警察官はそんなに立派じゃない人たちが、ただ一生懸命にやっている」ということを伝えたくて漫画を描き始めたらしい。記事がすぐに見つかると思うので是非「ハコヅメ 作者」とかで検索してみて欲しい。
シリアスな物語もある
基本的に一話完結のハコヅメだけど、これまでに3回、複数話に跨ったストーリーも連載されていた。中にはほとんどギャグなしで、登場人物の心の傷を描いたりしているものもある。
一話完結のものでもそれぞれにシリアスなシーンがあって、登場人物の内面がとても丁寧に描かれており、引き込まれてしまうのだ。そしてたまにギャグも入って、そのギャップがとても気持ちよく飽きることなく同じ話でも何回も読んでしまう。
特に最近までは「ハコヅメ別章」ということで、ギャグほぼなしで凄惨な事件が中心のストーリーが続いていた。こういう色々な温度の物語が波状攻撃の如く飛んでくるのも魅力だろう。
画力が凄い
作者の画力の成長度合い、と言ってしまうと上から目線のようになってしまうかもしれないが、断っておくと決してそのようなつもりはない。初期の頃と比べると作者の描く絵がとても見易くなっている。先述した多種多様な登場人物の表情がきちんと描かれていて、キャラと人間らしさをわかり易く伝えてくれている。
アプリで読むのがとてもいい
アプリの「コミックDAYS」で23時間置きに1話を無料で読むことができるのが非常にいい。まとめて読んだら飽きてしまうこともあるかもしれないけど、1日1話だと飽きることがない。これは個人差があると思うが、俺の場合はもう何周もして同じ話を何回も読んでいるのだけど飽きる気配がない。
コミックスを購入したい気持ちも非常にあるのだけど、上記の理由から未だに購入できていない。コミックス買ったら読まなくなっちゃうんじゃないかという気持ちもあるのだ。
あとやっぱり青年漫画誌での連載だからか、下ネタが随所絶妙なところにねじ込まれており、子どもに見せるのはどうなのかというところもあるのだ(もちろん、それも魅力ではあるのだけど)。今はまだその心配はないけど、将来的なところを考えると少し気になったりもしてしまう。俺は変なところが真面目なのだ。
(4/28追記)
どうやら「アメトーーク!」でケンドーコバヤシ氏が「ハコヅメ」が面白いと紹介されていたらしい。本屋にコーナーが出来てて知った。
トークが面白い芸人さんと同じ漫画が好き、というところで少し嬉しくなってしまったので、備忘録的に追記する。
子ども向けではないにせよ、末端ブロガーがエントリする必要もなく、大ブームになる日も近いのかもしれない。