そろそろ家を建ててもいい歳なのかもしれないと思い、文化の日に説明を聞きに行ってきた。自分のための備忘録としてのエントリでもある。
なぜ積水ハウス?
なぜ積水ハウスに説明を聞きに行ったのか。
積水ハウスは日本でいちばんの建築数を誇る住宅メーカーになる。
「いちばん売れている食べ物がいちばん美味しいなら、Coca-ColaとMcDonaldじゃないか」みたいな話は中学生の頃から耳にしていたのだけど、まぁ日本でいちばんの家を建てているメーカーの話を聞いておくのはいいんじゃないかと思ったのだ。ハンバーガーを語るにはMcDonaldは外せないはず。
営業マンのお兄さんは「建築実績No. 1」をめっちゃ押してきたけどちなみに最近の売り上げだとダイワハウスがいちばんのようだ。
積水ハウスとは
日本が誇るトップ化学メーカー、積水化学工業の住宅部門としてスタート。その後住宅部門が不採算事業であったため、積水ハウス産業株式会社として独立し、社名変更をして今に至るらしい。
ちなみに積水化学工業では「セキスイハイム」として家を売っている。まぁ、会社の成り立ちからは親戚みたいなものなのだろう。
元々はアメリカで開発したプラスチック住宅を売ろうとして部門を立ち上げたのだが、あまり売れなかったようだ。
そこからどうやって建築実績No. 1に上り詰めたのかははっきり覚えていないのだけど、沖縄を除く全国で売ってるから販売数が多いというのもあるのだろう。
ちなみに木造住宅もある。シャーウッドというブランド名なのだけど、これは鉄骨造よりも坪単価が高くなるので検討しなかった。なんとなく木より鉄の方が強そうじゃん。
ちなみに営業マンの言っていたことが中心なので、都合の悪いことはもちろん言わないし、いいところばかりが並んでしまう可能性がある。与太話だと思って欲しい。
積水ハウスの売り
営業マンが言っていたのは「売りという売りはないんですよ。当たり前のことをしているだけなんです」。
つまり、当たり前のことを当たり前のようにやっているのは積水ハウスだけなのだという。
手厚いサポート
まず、永年保証(らしい)がある。「建てて終わり」ではなく、「建てた後もサポート、メンテナンス」してもらえるらしいのだ。
他の大手メーカーが30年保証なのに対し、積水ハウスは永年保証(何回か点検は受けないといけないみたいではあるのだが)。
30年は保証されて、ユートラス点検・工事という有償サービスを受けることで保証が延長されるということのようだ。
これは「自信があるものを売るのだから、ずっと保証できるでしょ?」とのことかららしい。
自由度の高い間取り
ダイナミック・フレームという主体構造により、最大7,000mmの柱と柱の間隔が取れるとのこと。
木造住宅では実現できない、大開口が実現できるということのようだ。
高い耐震性
積水ハウスの一般住宅は、1960年ごろから建てられているらしいが、これまで地震で倒れたことがないらしい。東日本大震災では津波で倒されてしまった家はあれど、直接地震で倒れた家はなかったらしい。
また、熊本地震の際には、「積水ハウスの家に避難すれば大丈夫」という話が流れていたらしい。すげー与太話っぽい。
なんでそんなに地震に強いのかが、はっきりよくわからなかったのだが、印象的なところを羅列したい。
一体打ちの基礎
布基礎の底の部分と、立ち上がりの部分を一回で打ってしまうらしい。一度で行うことで強度が高くなるのだろう。
シーカス
オリジナルダンパーである「シーカス」をダイナミックフレームの中に組み込み、シーカスダンパーで揺れエネルギーを熱エネルギーに変換して逃すことで揺れに耐えられるらしい。
揺れのエネルギーを熱エネルギーに変える理屈は文系人間の俺には全く理解できないけど、国の認定も受けているのでまぁ間違い無いのだろう。
ダインコンクリート外壁
13トンのロードローラーが乗っても割れない強固な外壁、ダインコンクリート。
外壁に900℃の炎が当たっても、内面は100℃にとどまるダインコンクリート。
表面に「タフクリア30」が塗布されており、通常15年に一度必要とされている外壁塗装のメンテナンスは30年に一度で良いとされているダインコンクリート。
コンクリートでありながら絶大な強度を誇るため、意匠彫刻模様を入れることが可能なダインコンクリート。
高い気密性によるエコ住宅
超高断熱性のアルミサッシにより、建具からの熱の侵入を防ぎ、また外壁等の断熱材の動きも極力無くすことで高い気密性を実現し、「夏涼しく、冬暖かい」を実現するとのこと。
また、太陽光発電設備を搭載した屋根がデフォルトで、ZEHという、「ネット・エネルギー・ゼロハウス」が標準の住宅だと言っていた。ちなみにZEHの認定か何かが取れれば補助金がもらえるらしい。国の予算があれば、とのことではあったが。
木造住宅シャーウッドでは
他にも、木造住宅のシャーウッドでは、他社ではない仕組みとして、「外壁の中を換気させている」らしい。田舎でもたまに木造住宅を解体しているが、その際に少し独特の匂いがする。嗅いだことがある方もいらっしゃるのではないだろうかり
あれは木造住宅の外壁の中に籠もった空気の匂いだったり、腐食し始めたりしている部分の匂いらしい。そうならないように、外壁に換気させる部分を用意してやって、換気しているのだという。
まぁ、今のところ木造住宅は全く考えてないからここら辺はちゃんと聞いてないのだけど。
雑記
営業マンの言うことだから、いい部分ばかりだしそこで隠されている不都合な部分は間違いなく隠されていると思う。
それでも地震で全半壊がないこととか、建築数が日本一とかそういった数字のことは嘘がつけないのではないだろうか。
メンテナンスが通常の倍のスパンでいいとか、外壁が良くてもシーリングはそんなに持たないと思うし、結局修繕費がかかるような気もしている。
って言うか、家に修繕費が必要なことすら知らなかった。外壁の塗り直しをしないと湿気が入ってくるなんて知らなかった。
そりゃあメンテナンスがいるのは知っていたけど、建てたら基本的にはそれで終わりで、外壁を塗り直しているのは古くなって見た目が悪いからだと思っていた。
その経費が本当に普通の住宅の倍のスパンでしか要らないのなら、それは本当に凄いことだと思うけど、それが嘘なら家の値段も高い、修繕費は同等かそれ以上にかかる、なんてのは論外だと思う。ダインコンクリートはそれ自体重量があるので、基礎の工事費もめちゃくちゃかかるだろうし。
ちなみに積水ハウスには坪単価というものは存在せず、かかる分しか費用として請求しないらしい。とは言いながら、一般的な35坪くらいの家でオススメの設備をモリモリ盛り込んで建てると2,900万円くらいだろうと言っていた。つまり坪単価は約83万円ということになる。
正直厳しいなあと思いながらも、鉄骨造のモデルハウスはとても良かったので気になっている。
他の住宅メーカーの話も聞いて、検討していこうと思う。
おまけの感想
自動車の営業マンもすごいと思ったけど、住宅の営業マンもすごいと思った。俺はどうしてもメリットのその裏にあるデメリットも伝えないといけないと思ってしまうので、自分に都合のいいことだけを話し続けることができない。例えいいものがあっても、コストが嵩むということを事前に伝えてしまうのだろうけど、彼らは最後の最後までコストの話はしない。何なら聞かれるまで話してはこなかったとさえ思う。
ああ、事務職で良かったなぁと改めて思わさせられたのだった。