TANAKABLOG

TANAKA(仮名)の日常と備忘録


セキスイハイムの営業マンの話を聞いた話

積水ハウスの話に続き、今度はセキスイハイムの話を聞いてきた。

セキスイハイムとは

日本が誇る大手樹脂加工メーカーである積水化学工業の住宅部門。元々持っていた住宅部門が前回話を聞きにいった積水ハウス株式会社になったらしい。別会社になった後に再度住宅事業を始めたのがセキスイハイムらしい。

積水化学工業は現在でも積水ハウス筆頭株主で、積水ハウスに部品を売ったりして稼いだりもしているらしい。

セキスイハイムの特徴
工場生産(ユニットテクノロジー

なんと言っても「工場生産」だと思う。家は普通大工さんが現場で基礎を作って柱を立てて、足組みを作って壁を貼って…と建てていくものだと思っていたのだが、セキスイハイムは工場でユニットを作りそれを現地で繋ぎ合わせるスタイル。

これは創業当初からのスタイルらしく、昔は本当にプレハブをつなぎ合わせたような家だったらしい。

工場生産によるメリットは何点かある。

安定した場所での作業

工場内には大型の機械があり、外気温に左右されることなく作業ができるので作業する人間がストレスなく作業でき、また担当者がそれぞれの箇所を専門的に作業することで高い技術レベルを習得することができるらしい。

何人かの大工が作業して行う家と比べると専門性の高い多くの人間が作業に関わることができるので、よりいい家ができるらしい。

大型機械による高出力での溶接等

通常現場では扱うことができないような高出力の機械を使うことで、より強力な溶接等が可能になり、災害に強いユニットの製造が可能らしい。また、溶接等はコンピュータ制御で行なっているところもあり、正確性が高いとのことであった。ちなみに現場で使うと周辺の家が停電するほどの高電圧で溶接しているらしい。ホントかよ。

安定した品質

まとめのような形ではあるが、専門性の高い作業員が大型機械を使い、安定した環境で作業することで均一的で品質の安定したユニットが製造できるらしい。

またユニットをつなぎ合わせることで家を形成するため、現場作業も内装以外は1日で終わらせるらしい。

施工に時間がかかる通常の家だと、作業中に雨が降るとブルーシートをかけて凌ぐしかないのだが、その間に剥き出しの主体構造が濡れてしまうのはしょうがないことなのだと言う。

その点セキスイハイムの家は1日で組み終わるので、主体構造が濡れてしまうことはないのだと言う。作業日も降水確率が高ければ変更するらしい。

 

鉄骨ラーメン構造

鉄骨同士をねじ止めするのではなく、溶接などで接合することで強度を高めている。工場での大型機械作業が可能なため実現できているとのこと。

この構造は高層のオフィスビル等で使われているので、低層の住宅で使われるのは珍しいとのことであった。

ベタ基礎

あまり詳しく理解できていないのだけど、セキスイハイムの基礎はベタ基礎で、基礎から湿気が入ってくることのない厚みで施工されているらしい。

普通の家は布基礎で、必要な部分にだけ基礎を施しているらしいのだが、それよりも気密性が高く、災害にも強いらしい。

つまり、床も含めて密閉されているとのこと。鉄骨住宅も木材はかなり使われているため、シロアリ被害に遭う可能性はあるらしいのだが、シロアリも入って来にくいとのことだった。

地震に強い

積水ハウスと同様、地震による全半壊はないとのことであった。

快適エアリー

上記のベタ基礎とも関わってくるのだが、気密性が高い点を生かして、床下に高性能換気システムを設置し、床面に換気口を設置することで、室内の汚れた空気を排出し、外気は浄化した上で取り込むことで常に室内を綺麗な空気に保つことができるらしい。

また、床下に冷暖房設備を設置することで、気密性の高い床内を暖気で暖め、換気口からも暖気を発することで宅内を全体的に暖かく保つことが可能とのこと。

さらに冷暖房設備を設置したフロアにはエアコンを設置する必要はないとのことであった。これは驚き。

ただしフィルターは5年で寿命を迎えるので、5年ごとに交換する必要があるとのことであった。

磁気タイル外壁

積水ハウスの「タフクリア30」の話と近いものがあるのだが、セキスイハイムの外壁タイル自体はメンテナンスフリーを謳っている。シーリングは嵌め込み式のもので、定期的に交換が必要らしいが、素材だけなら格安らしい。作業費のことは何も言われなかった。

タイル自体が紫外線に強く、劣化しにくく、元々塗装していないため塗り替えの必要はないとのことであった。詳しいことは全くわからないのだけど、タイルの素材自体がメンテナンスが要らないらしい。

また、タイル自体も積水化学の関連会社で作っており、それぞれの住宅に応じた必要な形での製造になることから隙間がなるべくできないような形で外壁が施工されるとのことだった。

工場見学

「ぜひ時間をください」と言われ、工場見学に行くことになった。見て貰えばこだわりが伝わるので、とのこと。

雑感

工場で作業することで、大型機械を使って安全に、作業分担してユニットを作り、それを現場でつなぎ合わせる、というのは魅力的に映った。

とは言っても、結局最後は大工さんが現場で仕上げるのだから、仕上げは無理な姿勢で行ったりするのだろう。

あと、ユニットを組み合わせる関係からか、モデルハウスの階段が急なように感じた。これは気のせいかもしれないのだが。

鉄骨ラーメン構造についても、現場でのユニットごとの接合は機械を使ってのねじ止めと言っていたと記憶している。

快適エアリーはとても魅力的なのだけど、基礎の中に換気設備があり、基礎も含めて密閉させるということは基礎とユニットも気密シート等を挟んで施工するのだから、そこのメンテナンスがどうなるのかが気になる。まぁ上から新しいシートを貼るのだろう。

そういったメンテナンスが必要になった際、積水化学工業の一部門であるというのは非常に魅力的ではないだろうか。会社がなくなってしまう心配がほとんどないと言っても過言ではない。

地震に強い」というのは、どこのハウスメーカーも言っているのであれば次は、「壊れないこと」ではなく、「地震を受けても修繕が必要ない」ところにしたい。そんなところあるのか知らないけど。

次は地元の工務店の話も聞いてみたいなぁ。