TANAKABLOG

TANAKA(仮名)の日常と備忘録


シンプルライフについて考える【365日のシンプルライフ】

365日のシンプルライフ、という映画を観た。正確にはAmazon prime Videoで観た。以下、多少のネタバレを含むかもしれません。

365日のシンプルライフとは

主演、監督、脚本が同一人物。ペトリという映像制作会社に務める若者。そして、この人物こそ、「すべての所有物を倉庫に預け、1日1つだけを持って帰って暮らす。その間、新しいものをなにも買わない。そういう日々を過ごすことで、本当に必要なモノはなにか」を考えるという実験を行った人物。その主人公と周りの人々の生活を描いたストーリー。

ちなみに登場人物もすべて友人らしい。そうなるとドキュメンタリー映画の中でもかなりクレイジーだ。マジなの?

彼女にふられたのがこの生活を始めるきっかけだった。俺も幾度となく失恋してきたけど、部屋のモノにうんざりすることもないし、倉庫にぶち込もうなんて思いもしなかった。

自分ごと、として考える

初日を全裸で迎えていたのに驚いた。ドラクエの主人公だって布の服くらいは装備してるし、なんなら装備を全て引っ剥がしても全裸になることはない。

やっぱり思い切りが大事なのだと実感した。やるなら徹底的にやらないといけない。

舞台はフィンランドなんだけど、インターネットで調べる限りだと、いろんなサービスに公費が投じられていて国民の幸福度がとても高い国らしい。行ったことないから現実はどうなのかわからないけどね。そんな国だからできたのかもしれない、なんていうと少し言い訳じみてしまうかもしれないけど、本当に凄いことだと思う。モノを取り戻していく過程を見ているといかに自分の周りに多くのモノがあるのかを気づかせてもらった。

冷蔵庫なんて身の回りに当たり前にあるし、野菜を切るための包丁だって当たり前にある。箸なんて三膳くらいある。洗えば一膳でいいのに。身の回りのたくさんのものに囲まれて今の暮らしがあるのだ。

話は飛んでしまったけど、そんな彼は初日にコートを取り戻し、それから毎日1つづつモノを手に入れ、幸福度が高まることを実感していく。必要なモノが分からなくなったりなにもいらないと思ったりした時にはそれをストックしていき、数日分をまとめて取りに行っていた。つまり、ある程度の生活ができるようになったらバラバラにモノを集めても効用は得られないのだろう。カレー用の皿とスプーンはセットなのだ。

俺の場合はいろんなものの上にこの生活が成り立っていると実感させられた。ちょっとしたモノでも倉庫に詰められてしまうと、変なところで生活に支障をきたすと思う。と、同時に「無いなら無いでなんとかするんじゃないか」という気もする。使わずに暮らせるか試してみる価値はあるのか。

スマホのない暮らし

彼はスマホよりも先にノートパソコンを取りに行き、そのせいでメールを使わない友人とは少し険悪になったりしながら、やむなくスマホを取り戻していた。

俺は今も趣味のブログをこうやってスマホで書いてる。スマホが無くても仕事はできるけど、妻と晩ご飯をどうするかの連絡もできなくなっちゃうから、携帯電話は絶対必要。なんだけどそういう「人から連絡を取られない」環境に憧れたりもする。

モノを増やさなくてもいいのか

コロナウイルスの感染拡大対策の中、自粛期間中には多少ストレスも溜まったりはしたけど、飲み会もない、仕事量も抑えられた(これは後から揺り戻しがあるだろうけど)生活をしていた。時間はいっぱいあった。

街に出ないからなのか、この期間着まわしていたのはUNIQLO UのコットンクルーネックT(しかも2年前の)と3年前に買ったチャンピオンのポケット付きTシャツ。

あまりに時間を持て余してたからFF7のリメイクを買ってしまったけど、これも要らなかったかもしれない。ゲーム自体は結構面白かった。

「何が必要なのか」考えながら「これ本当にいるの?」と考えながら暮らしていくのも悪くないんじゃないかと思う。

収納も限界

我が家の収納ももう限界なのだ。俺の服が多い、とか妻の服が多い、とかそういうことではなく、2人のこととして考えたときにもう限界なのだ。

家を建てるとしたら、収納にかなりの床面積を奪われてしまう。そんなのは倉庫を建てたのか家を建てたのかわからなくなっちゃうから嫌だ。

いずれそういう日も来るかもしれないから、その日に備えてモノとの関わり方を考え直そう、そんな風に思わせてくれた映画だった。

これを機に、シンプルライフについて考えさせてくれる海外映画を身漁るのも悪くないな。