昨年末に発刊された7巻をもって、「アラサーちゃん無修正」が終了してしまった。
SPA!!を毎週購入して読んだり、あるいは立ち読みしたりということもなく、完全にコミックス(コミックスという表現が正しいのかはわからないのだが)でしか読んでいない。
始まった頃は俺も20代の前半で、「アラサー」ではなかったのだが、今では立派なアラサーだ。作者の峰さんもアラサーに差しかかるくらいの年齢だったように思う。
まずもって冒頭に来るのは「峰さん今までお疲れ様でした。本当におもしろかったですこれからも頑張ってください」という、お世話になった方へのメッセージのような感情。
アラサーちゃんとの出会い
最初は無印「アラサーちゃん」だったと思う。同じサークルだった友人に借りて、繰り返し読んだ。
「男なのにハマった」のか「男だからハマった」のかはいまいちよくわからないのだが、ハマってしまった。
未だに「あるあるをまとめたマンガになんでこんなに惹かれてしまうんだろう」と思うけど、惹かれるものはしょうがない。
きっと「女性からするとあるある、だけど男からすると新しい発見」っていうところが俺のツボにはまったのだろう。
大体、SFくらいまでぶっ飛んだ話よりも、自身の身の回りにある物語を面白く書いてくれている話の方が、リアリティがあって面白いんだろう。
もちろんドラマも全て観た。壇蜜さんと忍足さんって組み合わせがよかったなぁ。
どんな人間だって汚い部分を持っている
登場人物の中に「文系くん」という、細くてイケメンで高学歴という俺みたいな四流大学卒業の人間からすると「理想の男」みたいなキャラがいる。
そんな彼にも「こんな面があるんだ…」っていうのが描かれている。俺は性善説を信じているんだけど現実にはもちろんそういう裏面というか、側面というか、内に秘めた汚い部分をみんな持っているとも思っている。そんなところもキッチリ描かれている。そしてその汚い部分を葛藤した結果外に出して、自分の本能のまま行動しても中々バチは当たらないというか、因果応報なんてことはめったにないのが現実なんだけど、最終巻ではキッチリ清算されている。まぁその精算の仕方はちょっと浮世離れしていたけど、現実で起こらない可能性がないわけではなかったのでそういうトラブルが起きる可能性がある時代なんだろう。
そんなところが自分の考えとリンクしているし、話の進め方も自分にとって気持ちが良いものだったので、終わってしまうのが非常に惜しい。
ちなみに「文系くん」は無意識に人を傷つけてしまうナチュラルボーンモラハラ人間だった。そんな彼と対になる「オラオラくん」の方が「昔ながらのハラスメント人間だけど、自分でそのことを認識できていて本当はいい奴」っていう対比も、非常に痛快だった。これは俺の嫉妬心からくるものだろうな。現実に起こったら多分狂喜乱舞モノ。間近で見てたら笑いをこられられない。
時間が経つのは早い
年末のエントリでも書いたけど、もう10年代も終わった。小学生の頃はこんな時代が来るとは思ってなかったし、自分が大人になるとすら思ってなかった。
大学生の頃はこんな時間が永遠に続くと思っていたし、就職してしばらくの間も学び続けられる期間がずっと続くと思っていた。気づけば30を過ぎていてびっくりというか、ちょっと考えてしまっている。
きっとこんな感じでどんどん歳を取ってっちゃうんだろうな。もうちょっと真面目に生きないといけないのかなぁ。