なんとなく自分のブログを読んでいて、「TANAKAってなんかジーンズのことをぐちぐち書いてるけど、あいつってちゃんと穿いたことあるの?」って疑問に思ったので、色落ちしたジーンズについてエントリーしようと思った。
SugarCane SC41947 穿き込み1年
このジーンズは、おおよそ10年くらい前に大学時代に大学近くのアメカジショップで購入したものだ。その時ワゴンセールで売られていたもので、現行のモデルとは若干違いがある。元々低価格設定なのに、セールで買えたからとても嬉しかったのもいい思い出だ。
なんでこのジーンズを手に取ったのかはよく覚えていない。ただ買う前に一度家に帰ってどんなアイテムなのかを調べて、色が濃くてもカッコいいし、色落ちしてからもカッコいいアイテムというのを確認してから買ったような気がする。
当時このジーンズについて詳細にサイトにまとめていらっしゃる方がいて、「ふんふん」と思いながらサイトを隅から隅まで見ていたことはよく覚えている。当時は色落ちとかディテールとかよりも、丈夫なことや長く使えることの方が大事だったのだろう。後述の理由から1年で着用はやめてしまったのだけど。
このジーンズが、隠しリベットだったり色んなディテールを教えてくれたことは間違いない。自称デニムヘッズの礎なのだ。
あとはバンドを一番一生懸命やっていた時に穿いていたものだから、とにかく穿いて一番動き回ったジーンズになる。
洗濯の頻度は覚えていないけど、穿いた時に湿っていると感じたら洗っていた。ただ当時はあまり知識がなくて、色落ちさせたくなかったのに熱湯につけおきしたりしていた。独身一人暮らしの大学生だから普通に浴槽にジーンズに浸けていた。今じゃありえないな。
全体(フロント)
1年間しっかり穿いたから、全体が色落ちしている。写真だとだいぶ暗く見えるけど、日光で見ると結構青くなっている。
全体(バック)
こう見るとハチノスが結構すごい。あくまで脚が細い僕にしては、ということだけど。やっぱりベードラを踏む方がよく色落ちしてる。
全体的に大きなダメージはない。やはりそこそこ頻繁に洗っていたからか。
フロントアップ
久しぶりに見たら結構しっかりいい色落ちをしていると思う。ヒゲの感じとか雰囲気出てる。気持ちヴィンテージっぽいのはやっぱりレプリカデニムだからかな。
ボタンフライ周辺
29インチなのにボタンフライの小ボタンが4つある。リーバイスのジーンズだと29インチより下のサイズは3つしかなかったような気がする。この辺の再現は適当なのか、それとも47タイプの頃は小ボタンは4つだったのか。47タイプだから隠しリベットもバッチリ。Vステッチはベルト部分の上部シングルステッチに届きそう。
少し見えにくいのだけど、47年モデルのボタンフライの足の部分なので銅っぽい色のものでできている。
刻印のSPLがなんのことかわからない。要研究。
バックアップ
右のポケットには二つ折りの財布を入れてバイクに乗ってたり、そのままドラムを叩いたりしてたから穴が空き始めてて、自分でセルフリペアをしている。ベルトループはオフセットされていない。
丸くなる兆しがない赤タブ。雑なリペアがチラ見えしている。
47年モデルなので片面タブ。きちんと再現されている。
今では懐かしいステッチの残骸が残っている。このスマイルステッチの内側がわざと浮かせて縫ってあって、小銭入れなり当時のガラケーなりなんなりが引っかかって速攻切れたのは10年前のいい思い出だ。ポケットのステッチも雰囲気出てる。
縫製糸が褪色しててわかりにくいけど、黄色とオレンジの二色使い。
リベット
少しだけ打ち抜いた際に生地が出ている。
錆というか、酸化してるというか、僕にはよくわからないがいい感じ。パッカリングも含めていい感じ。
見えにくいけど、リベットには「s.c&co.t.y」の刻印がある。東洋で「t.y」なのかな。コインポケットには少し耳が見えている。
ハチノス
冒頭でも書いたけど、僕にしてはソコソコアタリが出ている。この前に穿いてたLevi's505の方が絶対細身だったのに全然ハチノスが出なかったのもいい思い出だ。
セルビッジのアタリ
乾燥機とか当時はかけようなんて思わなかったからあんまりポコポコは出てない。今から乾燥機とかかけたら出るのかな。
裾と耳
床が汚いのはご愛嬌。チェーンステッチだから結構うねってる。ちなみに当時は片田舎の大学じゃロールアップなんてやってる奴いなかった。スニーカーと合わせるときは引きずっていたのかもしれない。
耳はピンク。ネットで見たら今でも変わりはないみたい。
革パッチ
スレて少し薄くなったくらいで、あまり変化はないんじゃないかと思う。まぁ、変化と言っても新品の状態での写真がないからわかんないんだけどね。
品質表示タグ
地味に好きなのがこの部分。現行のものをしばらく見ていないので今も同じ仕様かどうかはわからないのだけど、楽天とかでみてみると同じようなタグは見受けられる。2000年代中盤でもこの品質表示タグで、しかもボロくなって消えているという。こういうのはずっと続けていって欲しい。
生地感
後述のとおり、かなり伸縮性が高い。それでいてサラッとしているようにも思える。10年以上前だけど真夏に穿いていたのもまぁうなづける。
まとめ
改めて、この価格でとてもさまざまなこだわりが詰め込まれていることに驚いた。ヴィンテージをたくさん持っている人からすると色々と思うところはあるのかもしれないけど、当時20歳になったばかりの俺にジーンズの魅力を教えてくれるには十分すぎるほど素晴らしいジーンズだった。
あと全体的に不思議なのは、このジーンズはまるでストレッチが入っているかのような伸縮性を持っているということだ。もちろん素材は綿100%。さっきストレッチ入りのようなと言ったけど僕はストレッチジーンズを穿いたことはない。47モデルだからかすこし腿の辺りは細めにできているように感じるのだが、この伸縮性のおかげかあまりキツくは感じなかった。
ちなみに穿かなくなった理由は、穿いてから1年経ったっていうことと就職活動前に黒染めしてときに、染料が股の部分に散ってしまい、用を済ませるたびにそのことを思い出してしまい不快になってしまうからである。たまに色落ちしたジーンズが穿きたくなったり、軽作業をするときに穿くことはあるんだけどね。捨てられないのだ。
今穿いているジーンズは穿いてそこまで動き回ることもないだろうから、正直ここまでメリハリが効いた色落ちになるかどうかはわからない。メリハリだけが全てじゃないから自分の生活スタイルを反映させた、自分のための服になってくれればいいなって思う。
時間があればEVISUとか他のも記事にして載せようかな。