TANAKABLOG

TANAKA(仮名)の日常と備忘録


告別式会場

うん。

先日、友人が亡くなっていたとの連絡があった。もちろん亡くなってしまったというのはとても悲しい。それに輪をかけて、御葬式も終わってしまっていたというのがそれなりに虚しさというか、まぁ家族からすると内々に済ませたかったというのはもちろん分かるのだけど、気持ちのやり場に困っている。

なんだかんだ、「葬式」っていうのは残された人にとってはひとつ区切りをつけるのに適したイベントなのかもしれない。あるのとないのとじゃ大違いだ。今回は香典も受け取ってもらえなかったし、もう完全に「元アイドルの◯◯さんが亡くなりました」のニュースとそんなに変わらない。実感が無さすぎるのだ。悲しいはずなのに悲しむことすら満足にできない。いや、悲しいんだけど。

いつまでも最後に話した会話のまま、時が止まってしまったよう。なぜか何を話したかしっかり覚えているのも驚きなんだけど、人間の脳みそなんてものは意外と記憶として収める能力はあるのかもしれない。そんでこういうことがあると、すんなり引き出せる。脳細胞って何億個もあるんだから、多分普段話するたびに、最新情報はしっかり上書きされてんだろうな〜まるで恋愛が「上書き保存」の女子のように。いやでもみんなに対してそれやってんなら「ファイルに名前をつけて保存」の男子なところもあるんかな。俺は一体何が言いたい。

「身体に気をつけて」なんて会話の締めじゃなくて、最近感動したドラムのフレーズについて語っておくべきだった。最近全然音楽聴けてないから教えてもらうばっかだろうけど、「今度その曲耳コピしとくわ」みたいな。まぁその話しても結局は「身体に気をつけてね」で締めるんだ。もうそういう歳なんだ。

できれば葬式の前に、もっと話を聞いたり、酒を飲んだりすれば良かったのかもしれない。「今更悲しまれてもなぁ」とあの世で思っているかもしれない。愛用していたPromarkのRockknockerをお供えしたいんだけど、それもそれで多分、いや絶対迷惑だからやめておこう。日本の墓にドラムスティックはアンマッチ。

僕はもう、稼ぐお金が自分のためのものだけではなくなってしまっているのもあって、自らの手で人生に幕を下ろす訳には行かないんだけど、まぁいずれはそちらに行くのでまたその時にドラムの話で盛り上がろう。でもそうなると先に行った方がそっちでも若いままだろうから、速いフレーズとかも叩けたりすんのかな。俺の方が全然ドラム上手かったのに逆転しちゃってたりすんのかなー。そりゃ僕が後何年生きるかなんてわからんけど、仮に80代と30代じゃあ勝負になりませんわ。そもそもキック踏んだら衝撃で大腿骨折れるんじゃね?それはずるいような気がするけど、そこはこっちがこれからの何十年かで年相応の技を身につけとくのでまた競いましょ。ハンデとして俺のバスドラにはトリガーつけてね。まぁ当面ドラムを触る予定はないんだけど。

それではまたいつか。